イヤーコーン(耳かん)は、古代マヤやエジプト、中国、インド、チベットなどで行われていた、耳の汚れを取り除き、心身を浄化するとされる伝統的な方法です。近年は代替医療の一環として、手軽に耳垢を除去できると宣伝されていますが、実際の効果や安全性には疑問が残ります。
施術手順
被験者は横向きに寝るか、背筋を伸ばして座ります。先端を耳道にしっかりと差し込み、コーンに火をつけて燃焼させます。燃え尽きるまでに約4インチ(10cm)程度が残るように調整します。
構成
イヤーコーンは長さ9〜12インチ(約23〜30cm)の円錐形の空洞チューブで、片側が細くなっています。素材は漂白されていない綿やリネンに、パラフィンやミツロウを染み込ませたものです。
理論
主な説は二つあります。1つ目は燃焼により真空が生まれ、耳垢がコーン内部に吸い込まれるというもの。2つ目は温かい煙が耳垢を軟化させ、自然に排出されやすくなるというものです。
科学的証拠
1996年10月号の『Laryngoscope』に掲載された研究(D.R. Seely, S.M. Quigley, A.W. Langman)では、イヤーコーンは耳垢を除去できず、生成される真空も十分な吸引力を持たないことが示されました。
リスク
医師は火災や炎、熱いワックスによる耳・頭髪・皮膚のやけどリスクがあるとして、イヤーコーンの使用を推奨していません。
政府の立場
米国食品医薬品局(FDA)はイヤーコーンの効果を認めておらず、カナダでは販売が違法とされています。Health Canada は、イヤーコーンは危険で医療的利益がないと警告しています。
