メラミンの検出方法と概要
メラミンは窒素、炭素、水素からなる低コストの化合物で、かつては台所用プラスチックなどに利用されていましたが、近年は中国でベビーフォーミュラに混入されたことが問題となり、1,200人以上の乳児が中毒、2人が死亡する事態が発生しました。メラミン自体は劇症毒ではありませんが、腎不全や腎結石を引き起こし、重篤な健康被害につながります。
本稿では、食品や飼料中のメラミンを迅速に検出する主な手法を紹介します。
赤外分光法 (Infrared Spectroscopy)
乳中の窒素分子はメラミンと類似しているため、タンパク質測定では検出できません。しかし、赤外線スペクトルではメラミン特有の吸収帯が乳製品とは明確に異なるため、低濃度でも検出可能です。装置操作は簡単で、特別なトレーニングや試料からの抽出作業は不要です。
ELISA キット
ELISA(酵素免疫測定法)は、ペットフード、乳製品、小麦グルテン、米タンパク質濃縮物など幅広い製品中のメラミンを検出できる高速・信頼性の高いキットです。全工程で約50分のインキュベーション時間で結果が得られ、迅速な食品安全検査に適しています。
未修飾金ナノ粒子法
Applied Physics Letters に報告された新しい低コスト手法です。未修飾の金ナノ粒子と二色・沈降テストを組み合わせ、金ナノ粒子とメラミンの相互作用で溶液の色が変化します。検出に要する時間はわずか15分で、特に発展途上国における乳中メラミンの早期検出に有用と期待されています。
