エビデンスに基づく実践で投薬ミスを防ぐ方法

はじめに

エビデンスに基づく医療とは、科学的根拠、臨床知識、論理的判断に基づいて治療法を選定・実施・評価することです。エビデンスに基づく実践が他の診療形態より投薬エラーが多いわけではありませんが、エラーが起きた場合は重篤な健康被害につながります。臨床現場の種類に関わらず、体系的な品質改善プロセスを導入して投薬ミスを防止しましょう。

必要なもの

  • コンピュータ
  • 電子処方入力システム(CPOE)
  • スプレッドシートソフト
  • 鉛筆またはペン

手順

  1. エラー記録表を作成する

    スプレッドシートと筆記具でエラー追跡ログを作成し、発生したすべてのエラーを記録します。対象は、誤薬、誤投与量、アレルギー薬の投与、投与漏れなどです。Hodgkinsonら(2005)の研究「高齢者における投薬エラー削減の戦略」では、最も頻度が高いのは「投与漏れ」エラーであることが示されています。

  2. ログを分析し、エラーの傾向を把握する

    記録されたログから、どのようなエラーが、誰によって、いつ起きているかを特定します。この情報を基に、全体的なエラー削減戦略を設計します。例として、投与漏れが看護師に多い場合は、経験豊富な看護師とペアで作業させるなどの対策が考えられます。

  3. 最適な削減策を選定する

    エビデンスに基づく実践では、科学的研究を参照して最も効果的な対策を選びます。例えば、コンピュータ化された医師処方入力システム(CPOE)の導入、医師・看護師・支援スタッフ間のコミュニケーション改善、病棟内臨床薬剤師の配置などが有効です。

  4. 選定した対策を実施する

    最も効果が高いとされる対策を導入します。Pediatrics(2003年)の研究では、医師と看護師間のコミュニケーション改善が最も効果的で、次いで病棟臨床薬剤師の配置、そしてCPOEの導入が続くと報告されています。

  5. ログを継続的に管理し、効果を評価する

    対策実施後もエラー記録を続け、エラー頻度の変化をモニタリングします。頻度が低下すればさらなる改善策を検討し、低下しなければ新たなエビデンスに基づく対策を導入します。

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