OSHAのDART率とは?計算方法と活用法
概要
米国労働安全衛生局(OSHA)は、米国内の職場の安全を監督しています。OSHAは、雇用主に事故や疾病の報告を義務付け、報告されたデータから「DART率(Days Away, Restricted or Transferred)」という指標を算出し、全国平均と比較できるようにしています。
1. DART率の定義
OSHAによれば、DART率は「労働者が仕事を離れた日数、業務制限が課された日数、または職務転換が必要となったケース」の合計から算出される指標です。高いDART率が報告された事業所には、OSHAから安全対策に関する助言が送られます。
2. OSHA Form 300A と DART率の算出根拠
雇用主は OSHA Form 300A に以下のような数値を記入します。
- 職場での死亡事故件数
- 労働者が仕事を離れた日数(列 H)
- 職務転換または業務制限が課されたケース(列 I)
- その他の報告対象事故件数
- 労働時間(総労働時間)
これらのデータが DART率計算の基礎となります。
3. DART率の計算式
雇用主は次の手順で DART率を算出します。
- 列 H(労働日数離脱件数)と列 I(職務転換・制限件数)を合計する。
- 合計件数を総労働時間で割る。
- 得られた数値に 200,000(100人×2000時間)を掛ける。
この 200,000 は、標準的な労働集団(100 人が 1 年間に 2,000 時間働く)を基準にした換算係数です。Form 300A の他の項目を用いれば、同様の式で別の発生率も算出できます。
4. DART率の活用例
米国労働統計局(BLS)は各種事故率の調査結果を公表しており、雇用主は自社の DART率を全国・地域平均と比較できます。OSHA は高リスクと判断された事業所に対し、現場視察や安全指導を行い、規制の強化や改善策の提案を行います。これにより、労働者の安全確保と事故削減に役立てられます。
