レーシック手術後に起こる角膜侵食(RCE)の原因と対策
角膜とは
角膜は眼球の最前面を覆う透明な凹面膜で、虹彩や瞳孔を保護し、白目(強膜)へと続いています。
レーシック手術とは
レーシック(LASIK:Laser Assisted In Situ Keratomileusis)は、角膜の形状をレーザーで再形成し、近視・遠視・乱視などの屈折異常を矯正する手術です。局所麻酔下で行われ、手術時間は約5分です。
レーシック手術の手順
外科医はマイクロケラトームやフェムト秒レーザーで角膜に薄い円形フラップを作り、フラップをめくって基質を除去し、エキシマーレーザーで上皮組織を再形成します。形状調整が終わるとフラップを元に戻します。
術後の合併症
感染や夜間の眩しさ、稀に視力の退行(回帰)が起こります。フラップが正しく付着しないと、しわやひだ(角膜ストライア)が生じ、追加手術が必要になることがあります。米国眼科学会誌(2006年4月号)では、フラップ合併症の発生率は0.3〜5.7%と報告されています。
再発性角膜侵食(RCE)とは
レーシック手術後に角膜上皮が眼球表面に正しく付着せず、再発性角膜侵食(Recurrent Corneal Erosion, RCE)症候群が起こることがあります。日本眼科手術学会やテネシー大学医学部の研究では、手術中の上皮外傷がRCEの引き金になると示唆されています。
RCEの症状・予防・治療
主な症状は急激な眼痛、異物感、光過敏、涙目です。予防策としては、手術中の角膜表面を十分に洗浄し、フラップ復位時に慎重に扱うことが重要です。治療法には、治療用コンタクトレンズの装着、上皮の軽度穿刺(ピンホール法)、必要に応じて再度のレーシック手術などがあります。手術前にRCEのリスクを説明し、同意を得ることが求められます。
