ルビーのフィッシュア(亀裂)とは?
概要
ルビーはモース硬度9と、ダイヤモンドに次ぐ硬度を誇る宝石です。主成分はコランダムで、クロムや鉄、チタン、バナジウムなどの微量元素が色彩を生み出します。ほとんどのルビーには何らかの亀裂(フィッシュア)があり、亀裂のないルビーは極めて希少で高価です。
フィッシュアの定義
フィッシュアとは、ルビーの表面や内部に走る細長い割れ目のことです。通常、表面からの開口部は小さく、内部へと細く伸びていきます。肉眼やジュエラー用拡大鏡で確認できることが多いです。
外観の特徴
フィッシュアの開口部は目立ちにくいですが、内部はまるでピンで何度も突いたような細い裂け目が走ります。光を当てると、裂け目の影が微細に見えることがあります。
フィッシュアができる仕組み
ルビーは地球深部の高温環境で結晶化します。液体状態から固体になる際の冷却速度が速いほど、内部に応力が生じやすく、結果として多くのフィッシュアが形成されます。温度差が大きい部分が急激に冷えると、結晶構造にひび割れが入りやすくなるのです。
フィッシュアがもたらす問題点
ルビーの色が濁ったり、透明度が低い場合、加熱処理で改善されることがあります。この際、フィッシュア内部にガラス質の充填剤が流し込まれることがあり、これを「ガラス充填ルビー」や「フィッシュア充填ルビー」と呼びます。充填により表面は滑らかになり、見た目は向上しますが、充填部は脆くなりやすく、割れやすくなります。その結果、宝石の耐久性と市場価値が大きく低下します。
価値への影響
フィッシュアが少なく、自然な状態のルビーは高い評価を受けます。一方、ガラス充填が施されたルビーは見た目は改善されても、構造的に弱くなるため、価格は大幅に下がります。
