尿路感染症が血流に広がったらどうなるか
尿症敗血症(Urosepsis)とは
尿路感染症(UTI)は、腎臓・尿管・膀胱・尿道のいずれかに細菌が感染する病気です。ほとんどは軽症で抗生物質で治りますが、まれに感染が血流に広がり、尿症敗血症という重篤な状態を引き起こします。
リスク要因
誰でも発症の可能性はありますが、以下のような人はリスクが高くなります。
・免疫力が低下している人(糖尿病、HIV/AIDS、がん患者など)
・高齢者・乳幼児
・最近尿路系の手術を受けた人
・カテーテルを使用している人
主な症状
症状は感染の程度により異なりますが、代表的なものは次の通りです。
・発熱・寒気
・頻脈(心拍数の増加)
・低血圧
・意識混濁や錯乱
・倦怠感・脱力感
・呼吸困難
・腹部・背部・側腹部の痛み
・排尿時の灼熱感や痛み
・頻尿
・尿が濁る、または暗い色になる
治療法
尿症敗血症は救急医療が必要です。主な治療は以下の通りです。
・静脈内抗生物質投与で細菌を除去
・点滴で体液と電解質を補給
・血圧上昇薬(血管収縮薬)で血圧を維持
・酸素投与で呼吸をサポート
・必要に応じて感染組織の外科的除去
合併症
重症化すると以下のような合併症を起こすことがあります。
・腎不全
・肝不全
・血栓症
・脳卒中
・心筋梗塞
・死亡
予後
早期に診断・治療すれば多くの患者は完全回復しますが、免疫が低下している人や重症例では致命的になるリスクがあります。
予防策
尿症敗血症を防ぐために日常でできることは次の通りです。
・水分を十分に摂取し、こまめに排尿する
・尿を長時間溜めない
・トイレの前後で手をしっかり洗う
・性行為前後に性器を清潔に保つ
・カテーテル使用時は清潔に保ち、定期的に交換する
・UTIの症状が出たらすぐに医師の診察を受ける
尿路感染症は早めに治療すれば血流への拡大を防げます。疑いがあれば早期受診を心がけましょう。
