ナンキンムシはどこからやってきたのか?

ナンキンムシの最古記録

最も古いナンキンムシの化石は、約3,550年前と推定され、1990年代にエジプトの遺跡で発見されました。研究者は、地中海沿岸の洞窟に生息するコウモリを吸血していたナンキンムシが、さらに古くから存在したと考えています。人類が洞窟生活を始めると、ナンキンムシは人間の血を好む種へと進化しました。

ナンキンムシの拡散

ナンキンムシは衣類や荷物を通じて海を越えて移動した。

ローマの哲学者プラニウスは西暦76年に、ヘビに噛まれた傷や耳の感染症の治療にナンキンムシを利用できると記述しています。これにより、1世紀にはすでにヨーロッパに到達していたことが分かります。中国では600年頃に、イギリスでは16世紀後半に記録が残っており、そこから北米へと急速に広がりました。先住民の言語にナンキンムシの名称が存在しないことから、探検家たちが持ち込んだと考えられています。

ナンキンムシの呼称

旅行者により世界中に広がったナンキンムシ。

ナンキンムシの名称は、その世界的な拡散を物語ります。古代ギリシア語では「コリス(coris)」=「噛む」という意味で呼ばれ、ローマでは「シメクス(cimex)」=「虫」、種名「lectularius」は「ベッド」を意味します。スペイン語では「チンチェ(chinche)」が最古の呼称で、ニューヨークの初期住民は「レッドコート(red coat)」と呼んでいました。

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