放射線治療後の痛み対策

放射線治療後の痛みの原因

放射線治療はがんやその他の疾患に有効ですが、放射線にさらされることで体内に癒着(アドヒージョン)が生じることがあります。癒着は筋肉や骨、臓器に付着し、激しい痛みや機能障害を引き起こします。また、線維化が起こり、治療後6か月から数年にわたって慢性的な痛みが続くことがあります。

薬物療法

がんの部位や放射線の照射範囲により痛みの出方は異なりますが、軽度の痛みには市販の鎮痛剤(例:イブプロフェン)が有効です。骨転移などで強い痛みがある場合、米国国立衛生研究所はデキサメタゾンが効果的と報告しています。デキサメタゾンは炎症を抑えるステロイド薬です。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や、低用量の麻薬性鎮痛薬(アスピリンやアセトアミノフェンと併用)も軽度~中等度の痛みには有効ですが、重症例にはモルヒネなどの強力なオピオイドが必要になることがあります。

局所麻酔

放射線による疼痛には、腹腔神経叢ブロックや星状神経節ブロックといった局所麻酔注射が用いられます。痛みがある部位の近くに麻酔薬を注入し、即時の鎮痛効果を得られますが、効果は一時的です。通常は他の鎮痛薬と併用し、長期的な痛み管理の補助として使用されます。電気刺激と組み合わせることもあります。

手技療法

高度な理学療法や手技療法も放射線後の疼痛緩和に有効です。例えば、Clear Passage(クリア・パッセージ)療法は、腹部・骨盤部のがん治療後に生じた癒着を手技でゆっくりと緩め、内臓や筋肉、神経への牽引を軽減するマッサージです。施術者は手のひらで癒着部位を優しくほぐし、痛みの原因となる張力を低減させます。薬に頼らない自然な痛み緩和を求める患者に適しています。

まとめ

放射線治療後の痛みは、癒着や線維化によるものが主です。薬物療法、局所麻酔、手技療法を組み合わせて個々の症状に合わせた多角的なアプローチを行うことで、痛みの軽減と生活の質向上が期待できます。

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