輸血で使用されるフィルターの目的とは?
輸血においてフィルターは、輸血された血液成分の安全性を確保するために、不要な粒子や汚染物質を除去する重要な役割を果たします。
1. 微小凝集体の除去
微小凝集体とは、血小板や白血球、フィブリン糸などが小さく集まった塊です。採血や処理過程で形成され、受血者の細小血管を塞いで肺塞栓や脳卒中などの合併症を引き起こす恐れがあります。フィルターはこれらの微小凝集体を捕捉し、除去することでリスクを低減します。
2. 塞栓防止
塞栓とは、空気の泡、組織片、血栓、その他の異物が血管を塞ぐことです。フィルターはこれらの異物を除去し、清浄な血液成分のみを輸血することで、塞栓性イベントの発生を最小限に抑えます。
3. 白血球除去(レウコレデュース)
白血球はウイルスや細菌などの感染性因子を運ぶことがあり、特に免疫抑制患者での輸血後合併症の原因となります。フィルターによる白血球除去(レウコレデュース)により、輸血関連感染のリスクを大幅に低減できます。
4. 細菌汚染の低減
採血・処理・保存過程で混入した細菌もフィルターで捕捉・除去できます。これにより輸血関連敗血症やその他感染症の発生を防止します。
5. 免疫的適合性の向上
一部のフィルターは特定の抗体や抗原、血液型不適合物質を除去し、受血者の免疫系との適合性を高めます。結果として免疫反応による副作用リスクが低減します。
使用するフィルターの種類は、輸血する血液成分や手技の要件に応じて選択されます。フィルターは血液製剤の安全な供給に欠かせない重要な要素です。
