HIV感染の急性症状と対策
概要
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は体の免疫システムを侵し、病原体に対抗する能力を著しく低下させます。感染が進行するとAIDS(後天性免疫不全症候群)へと移行し、免疫機能はさらに衰弱します。世界保健機関によると、現在約4,000万人がHIV/AIDSとともに生活しています。
症状
HIVの症状は感染ステージにより異なります。
急性期(感染直後)
発熱、頭痛、喉の痛みなど、インフルエンザ様の症状が現れることがあります。
中間期(症状が出始めた頃)
リンパ節の腫れ、下痢、体重減少、倦怠感が主な症状です。
末期(AIDS)
リンパ球数の極端な低下、慢性下痢、舌の白斑、持続的な頭痛などが見られます。症状の出方は個人差が大きく、無症状のまま感染が進行することもあります。
感染経路
HIVは血液、精液、膣分泌液など体液を介してのみ感染します。主な感染経路は以下の通りです。
- HIV陽性者との膣・肛門・口腔性交渉
- 血液製剤の輸血(現在は献血検査により極めて稀)
- 薬物使用時の注射器・針の共有
- 母子感染(妊娠中・出産時・授乳時)
治療
現在、HIV/AIDSを根本的に治す薬はありませんが、抗レトロウイルス療法(ART)によりウイルスの増殖を抑制し、患者の健康状態と寿命を大幅に改善できます。治療を継続すれば、ほぼ平均的な寿命で生活できるようになります。
予防と対策
治療法が確立されていないため、予防教育が最も重要です。具体的な予防策は次の通りです。
- HIVに関する正確な情報を学び、リスクを理解する
- パートナーの感染状況を確認し、オープンに話し合う
- 定期的に検査を受け、結果をパートナーと共有する
- コンドームの使用など安全な性行為を徹底する
- 妊娠中の感染者は適切な予防投薬を受ける
