術前看護診断とは?
術前看護診断は、手術前に起こり得るリスクや合併症を予測し、適切な看護介入を計画するための指標です。以下は代表的な術前看護診断とその概要です。
1. 不安(Anxiety)
手術の不確実性や恐怖感から患者は不安を抱えることがあります。安心感を与える説明や心理的サポートが必要です。
2. 皮膚統合障害のリスク(Risk for impaired skin integrity)
手術中の体位保持や長時間の不動、医療機器の使用により皮膚損傷のリスクが高まります。皮膚保護と適切な体位管理が重要です。
3. 感染のリスク(Risk for infection)
手術自体や侵襲的デバイス、免疫低下が原因で感染リスクが増加します。無菌操作と術前の皮膚清拭が推奨されます。
4. 体液不足のリスク(Risk for fluid volume deficit)
術前絶食、手術中の出血、ドレーンからの排液などで体液バランスが乱れやすくなります。適切な水分管理とモニタリングが必要です。
5. 排尿障害のリスク(Risk for impaired urinary elimination)
麻酔や術後疼痛、使用薬剤の影響で排尿が困難になることがあります。排尿の観察と必要に応じた介入が求められます。
6. 術後疼痛のリスク(Risk for postoperative pain)
組織損傷や神経刺激、侵襲的デバイスにより術後の疼痛が予想されます。疼痛評価と鎮痛計画の策定が不可欠です。
7. 動作制限のリスク(Risk for impaired mobility)
疼痛や手術部位、固定具の使用により活動範囲が制限されます。早期のリハビリテーション計画が重要です。
8. 気道クリアランス不全のリスク(Risk for ineffective airway clearance)
麻酔や疼痛、分泌物の増加により気道閉塞の危険があります。呼吸状態の観察と吸痰・体位変換が必要です。
これらの看護診断は、術前の評価・教育・介入の指針となり、リスク低減と患者の最適な転帰を支援します。
