根治的前立腺全摘除(ラジカル前立腺全摘術)とは?
根治的前立腺全摘除(ラジカル前立腺全摘術)とは
根治的前立腺全摘除は、前立腺全体または一部と、精嚢、周囲の組織、骨盤内のリンパ節を取り除く手術です。主に、前立腺に限局した前立腺がんの治療を目的として行われます。
手術の目的
がん組織を完全に除去しつつ、勃起に関わる神経束や尿道括約筋など、重要な機能を保つことが目指されます。これにより、性機能や尿失禁のリスクを最小限に抑えることが可能です。
手術方法の選択肢
手術は大きく分けて以下の3種類があります。
- 開腹手術:下腹部または会陰部に切開し、直接前立腺にアクセスします。
- ロボット支援手術:小さな切開口からロボットアームを挿入し、3次元拡大映像で精密に操作します。
- 腹腔鏡手術:腹部に数か所の小切開を行い、腹腔鏡と特殊器具で手術を進めます。
手術の主要な手順
- 麻酔:全身麻酔を施し、手術中は意識がなく痛みも感じません。
- 手術アプローチ
- 開腹手術:下腹部または会陰部に切開し、前立腺を直接視認。
- ロボット・腹腔鏡手術:腹部に数ミリの切開を作り、カメラと器具を挿入。
- 前立腺と周囲組織の切除
- 前立腺本体、精嚢、近隣のリンパ節を慎重に分離・除去。
- 勃起機能に関わる神経束(神経血管束)を可能な限り温存。
- 再建と閉鎖
- 前立腺摘出後、膀胱と尿道をつなぎ、尿の流れを回復させます。
- 切開部は縫合または医療用接着剤で閉じます。
術後の経過と管理
手術後は入院中に患者の状態をモニタリングし、疼痛管理や感染予防のための抗生物質投与が行われます。回復期間や具体的な術後指示は、手術方法や患者の全身状態により異なりますが、一般的には数日から数週間の入院が必要です。
手術の成功要因とリスク
根治的前立腺全摘除は高度な手術であり、成功と合併症のリスクはがんの進行度、手術を行う外科医の経験、患者の年齢や全身状態などに左右されます。術後の勃起不全や尿失禁は一定のリスクとして認識されますが、神経温存技術の進歩によりその頻度は低減しています。
