胎児の心臓に残る2つの構造は出生後も観察できるか?
胎児の循環では、肺をバイパスして酸素を供給するために特有の構造が2つ存在します。出生後は通常これらが閉鎖しますが、稀に残存し、心臓の検査で確認されることがあります。
卵円孔(Foramen Ovale)
卵円孔は右心房と左心房の間にある卵形の開口部です。胎児循環では、母体の胎盤から供給された酸素化血液が肺を通らずに直接全身循環へ流れます。出生後、肺が機能し始めると圧力差が変化し、卵円孔は自然に閉じます。閉鎖しない場合は「特許卵円孔(PFO)」として残り、心エコーやMRIで観察されることがあります。
動脈管(Ductus Arteriosus)
動脈管は肺動脈と大動脈をつなぐ小さな血管で、胎児循環において血液が肺を迂回して全身へ流れる役割を果たします。出生後、肺が膨張し酸素化が始まると、動脈管は通常数日以内に閉鎖します。閉鎖しない場合は「動脈管開存(PDA)」という先天性心疾患となり、心臓超音波検査で確認できます。
