色彩で船酔いを和らげる方法

色は人の気分に影響を与えることが科学的に示されています。たとえば緑はリラックス効果があるとされています。近年、色彩が船酔い(乗り物酔い)にも効果をもたらすことが分かってきました。薬を体内に取り込むことに抵抗がある人が増える中、色彩療法は副作用の心配なく酔いを軽減できる自然な手段として注目されています。

船酔いとは

船酔いは、内耳と目から送られる情報が脳で一致しないときに起こる乗り物酔いの一種です。脳が体が動いていると誤認し、吐き気や冷や汗、ひどい場合はめまい・嘔吐を伴います。

黄色の効果

色彩療法士のブリジット・マルス氏によれば、黄色は温かみのある色で神経を刺激し、乗り物酔いの緩和に役立つとされています。さらに、アレルギー、関節炎、喘息、便秘、咳、うつ、糖尿病、湿疹、胆石、ガス、食道裂孔ヘルニア、甲状腺機能低下、消化不良、リンパうっ血、肥満など幅広い症状にも好影響を与えると報告されています。

色彩と乗り物酔いに関する研究

米国国立生物工学情報センター(NCBI)が実施した実験では、回転するシリンダーの内部に様々な色のストライプを付けたときの酔いの程度を調べました。白・赤・黄・黒・緑・青のストライプがあると、参加者は頭痛やめまいを含む症状が最も強く出ました。一方、黒と白、または灰色のストライプだけの場合は症状が大幅に軽減されました。研究者は、黒・白・灰は「静止した環境の共通要素」と考え、目が静止を感知しやすくなるため、内耳との情報不一致が起きにくくなると仮説を立てています。

この結果は、色彩が視覚情報と前庭感覚のバランスに影響し、酔いの発生に関与することを示唆しています。実生活では、船内や車内で黄色や暖色系の照明を利用したり、黒・白・灰のシンプルな配色を取り入れることで、酔いの予防や緩和が期待できます。

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