放射線治療の副作用と対策

放射線はエネルギーの一形態で、医療ではがん細胞を破壊するために利用されますが、過剰に浴びると人体にさまざまな副作用を引き起こすことがあります。

疲労感

放射線治療の一般的な副作用のひとつが疲労感です。患者によって程度は異なり、治療終了後も最大12か月続くことがあります。十分な睡眠(1日8時間)と定期的な軽い運動が回復を助けます。

免疫系の問題

放射線は白血球数を減少させ、感染症や出血リスクを高めます。治療中は血液検査で白血球数を継続的にチェックし、必要に応じて治療を一時中断します。

皮膚の変化

治療部位の皮膚が乾燥したり、はがれやすくなります。重症例では水ぶくれや感染症のリスクが高まります。また、放射線により皮膚が紫外線に過敏になるため、治療終了後少なくとも12か月は日光浴を控えることが推奨されます。

脱毛

放射線は毛根の細胞を傷つけ、治療開始から2〜3週間で脱毛が見られることがあります。脱毛は放射線が照射された部位に限定され、頭髪が必ずしも抜けるわけではありません。低線量の場合は一時的な脱毛にとどまりますが、回復は個人差があります。

性機能・不妊への影響

放射線は性欲や生殖能力に影響を与えることがあります。女性は性交時の痛みや欲求低下、早期閉経様症状を経験することがあり、卵巣への直接照射は永久的な不妊リスクを高めます。男性は勃起障害や精子の損傷が起こり、場合によっては不妊になることがあります。

消化器系の問題

腹部・骨盤・胃への照射は下痢を引き起こすことがあります。少量ずつ頻回に食事を摂り、水分を十分に取ることで症状を軽減できます。脳・胃・小腸・大腸への照射では吐き気や嘔吐が起こることがあり、同様に少量の食事が有効です。重度の場合は医師の管理が必要です。

遅発性障害

放射線治療の効果が終了した後、数年経ってから現れる遅発性の副作用があります。主なものは白内障、心臓疾患、歯の問題、不妊、肺疾患、記憶障害、二次がんなどです。現在のところ予防法は確立されておらず、異常を感じたら速やかに医師に相談することが重要です。

放射線治療 - 関連記事