精巣がんの概要と治療法
米国国立衛生研究所(NIH)によると、20歳から35歳の男性で最も頻度の高いがんが精巣がんです。早期に診断すれば治癒率は95%、転移がない場合は99%と非常に高くなります。
症状
- 痛みのないしこりや腫れ
- 鼠径部や腹部の鈍い痛み
- 精巣や陰嚢の痛み、陰嚢内に液体がたまる
特に、降伏精巣や発育異常のある男性、白人や家族歴がある人はリスクが高くなります。
診断
まず医師が精巣の視診・触診を行い、異常が認められた場合に血液検査や超音波検査を実施します。必要に応じて、精巣全摘出手術を行い組織診断を行います。
種類
精巣腫瘍は大きく分けて「セミノーマ」と「非セミノーマ」の2種類があります。非セミノーマは増殖と転移が速く、治療が難しいことがあります。一方、セミノーマは比較的進行が遅く、放射線治療に反応しやすいです。混合型も存在します。
予後因子
治癒率は腫瘍のステージ、転移の有無、腫瘍サイズ、リンパ節転移の範囲、がんの組織型などに左右されます。大きな腫瘍や広範囲に転移した場合は治療が困難になることがあります。
治療法
主に患側の精巣を摘出する手術(精巣摘除術)が行われます。必要に応じて放射線療法や化学療法を併用します。セミノーマには放射線、非セミノーマや転移がある場合は化学療法が中心です。
進行例や再発例では、高用量化学療法後に自己造血幹細胞移植を行うことがあります。患者自身の幹細胞を凍結保存し、化学療法後に回復させます。
注意点(不妊リスク)
治療後は精子の産生が低下し、不妊になる可能性があります。将来子どもを希望する場合は、治療開始前に精子凍結保存を検討してください。
