炭疽について

炭疽はバチルス・アントラシスという細菌が原因の感染症です。かつては主に家畜に感染し、現在は生物兵器としても認識されています。世界各地で報告されていますが、米国でのヒト感染はまれで、主に発展途上国で見られます。

事実

  • 炭疽は牛や羊、山羊などの草食動物に多く見られますが、人にも感染します。人は主に感染動物に直接接触したり、死体や血液に触れることで感染します。欧州、アジア、アフリカ、そして中南米や中東、カリブ海諸島でも報告されています。米国でも家畜や野生動物(シカなど)で年間数件のアウトブレイクが確認されています。

誤解

  • 多くの人が吸入による感染は知っていますが、皮膚(切創)や消化管(加熱不十分の肉)でも感染することはあまり知られていません。

診断と症状

  • 感染経路により症状は異なります。
    - 皮膚感染:かゆみを伴う小さな隆起が数日で潰瘍化し、中心が壊死し周囲が腫れます。
    - 吸入感染:風邪様症状から始まり、数日後にショックや呼吸困難に進行します。
    - 腸管感染:嘔吐・下痢・腹痛・発熱・食欲不振など、胃腸炎に似た症状が現れ、喉の痛みや頸部腫脹、血液嘔吐、喉の潰瘍が見られることもあります。

影響と致死率

  • 炭疽は必ずしも致命的ではありませんが、タイプにより致死率は大きく異なります。
    - 皮膚炭疽:治療しない場合約20%の致死率。抗菌薬で治療すれば致死率は極めて低くなります。
    - 腸管炭疽:致死率は25〜60%。
    - 吸入炭疽:治療を受けても約75%の致死率と非常に高いです。

歴史と生物兵器利用

  • 自然感染が主ですが、テロリストによる利用例もあります。2001年の米国郵便物による炭疽菌散布では、少なくとも17人が感染し5人が死亡しました。犯人は未だ特定されていません。

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