アルコールのデトックス(離脱)は、飲酒量や飲酒期間によって長さや重症度が異なります。最後の一杯の後すぐに精神的・身体的な症状が現れ、重度の飲酒者は数時間で離脱徴候が出ます。飲酒量が少ない人は数日間症状が出ないこともあります。

軽度(Mild)

  • 軽度の症状には手の震え、頭痛、吐き気、夜間の発汗などがあります。アルコールを摂取しなければ、これらは1週間以内に治まりますが、飲酒への執着は長く続くことがあり、AA(アルコホー)などの長期回復プログラムが有効です。身体的症状が消えても、根本的な問題に対処しなければ再飲酒のリスクは残ります。

重度(Severe)

  • 大量に飲んでいた人は、最後の飲酒後1か月ほどインフルエンザ様の症状が続くことがあります。生命に関わる離脱症状は1〜10日で収まりますが、幻覚・痙攣・発作の危険は日を追うごとに減少します。後悔や自己嫌悪が1年以上続くことがあり、抗うつ薬が有効な場合があります。

せん妄震え(Delirium Tremens, DTs)

  • せん妄震えは飲酒をやめてから3〜5日で現れます。毎日大量に飲んでいた人は入院し、医師の監視下で治療することが推奨されます。症状は混乱、過覚醒、血圧急上昇などで、心筋梗塞の危険もあるため注意が必要です。持続期間は1〜5日です。

短期的対処法

  • 飲酒欲求がすぐに消える人もいますが、強い渇望が続く場合は短期的な薬物療法が有効です。Antabuse(ジスルフィラム)は飲酒時に嘔吐を引き起こし、再飲酒を防ぎます。ReVia(ナルトレキソン)やDepadeは渇望を軽減し、副作用が少ない点が特徴です。

長期的症状

  • 離脱症状は数週間で消えることが多いですが、心理的な渇望は数年続くことがあります。週末や祝日、特別なイベントで飲酒欲求が高まることが多く、仕事の喪失や家族の死といったトラウマも再飲酒の引き金になります。長期的な回復には継続的なカウンセリングやAAなどのグループ参加が重要です。