脱毛を引き起こす薬とは?原因と対策を徹底解説
がん患者が化学療法や放射線治療の副作用で髪の毛を失うことはよく知られていますが、実は処方薬や市販薬、さらにはビタミンの過剰摂取でも脱毛が起こります。自己免疫疾患に伴う脱毛(円形脱毛症)もあり、薬剤が原因かどうか判断が難しいケースがあります。
Alopecia Areata(円形脱毛症)
円形脱毛症は、免疫系が誤って毛包を攻撃することで起こります。円形や楕円形の抜け毛パッチがコイン大に現れ、原因は不明ですが、遺伝的要因が関与している可能性があります。多くの場合、数か月で毛は再び生えてきますが、まれに永久脱毛になることもあります。
薬が脱毛の原因になることは?
薬剤師の間でよく言われるのは「有効な薬には必ず副作用が伴う」ということです。脱毛はその代表的な副作用のひとつです。複数の薬を服用していると、どの薬が原因か特定するのは容易ではありません。疑わしい薬を一時的に中止して様子を見る、あるいは処方医に副作用の可能性を確認することが重要です。また、薬剤パッケージに記載された副作用情報(添付文書)も参考になります。
処方薬による脱毛
以下は脱毛を引き起こすことが報告されている代表的な処方薬です。
- 抗凝固薬:プラビックス(Clopidogrel)、ワルファリン、ヘパリン
- 抗けいれん薬:ジラント(Phenytoin)
- 降圧薬:ベータブロッカー、利尿剤
- スタチン系コレステロール低下薬:リピトール(Atorvastatin)、クレスト(Rosuvastatin)、ゾコール(Simvastatin)
- 抗うつ薬・気分安定薬:リチウム、プロザック(Fluoxetine)、ゾロフト(Sertraline)、パキシル(Paroxetine)
- 経口避妊薬(特に高プロゲステロン製剤)
ビタミンAの過剰摂取
ビタミンAを過剰に摂取すると、毒性反応として脱毛が起こります。レチノイド系のニキビ治療薬(レチノA)やサプリメントでの過剰摂取が原因です。成人の上限は1日25,000 IUとされていますが、魚介類、レバー、卵、バター、オレンジ・黄色野菜、ブロッコリーなどに多く含まれるため、摂取量に注意が必要です。
市販薬でも脱毛のリスクあり
一部の市販薬も脱毛を引き起こすことがあります。特に胃酸分泌抑制薬は注意が必要です。
- ファモチジン(商品名:ペプシド)
- ラニチジン(商品名:ザンタック)
- シメチジン(商品名:タグメット)
これらは元々処方薬でしたが、現在はOTCでも購入可能です。ただし、副作用として脱毛リスクが残ります。
