帯状疱疹(ヘルペス・ゾスター)とは何か?

帯状疱疹は、水痘ウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)によって起こる痛みを伴うウイルス感染症です。古代ギリシャの男性が身に着けていたベルト「ゾスター」にちなんで名付けられ、発疹は神経の走行に沿って帯状に広がり、赤い水疱を伴うことが多く、背中や胸部に現れやすいです。

発疹前の症状

発疹や水疱が現れる前に、まずはその部位に痛みが出ます。この痛みは通常片側性で、チクチクしたり灼熱感を伴うことがあります。さらに、倦怠感や頭痛が現れることもあります。

発疹の出る部位

背中や胸部が最も一般的ですが、腕や手、口腔内、目の近く、首の片側など、体のどこにでも現れる可能性があります。水疱は破れてかさぶたになり、かゆみを伴うことがあります。

病状の重症度

通常は約3週間で自然に治癒し、生命に危険は少ないとされていますが、眼の近くに発疹ができた場合は視力障害などの合併症を起こす恐れがあります。発疹が出たらできるだけ早く医師の診察を受け、72時間以内に抗ウイルス薬(アシクロビルなど)を開始すると合併症予防につながります。

リスク要因

帯状疱疹は高齢者(50歳以上)に多く見られますが、家族歴、免疫低下、過去の水痘感染があることもリスクとなります。水痘にかかった後、ウイルスは神経節に潜伏し、数年後に再活性化して帯状疱疹を引き起こします。

治療法

市販の鎮痛剤(例:イブプロフェン)で症状が緩和されることもありますが、痛みが強い場合は処方鎮痛薬や抗ウイルス薬が必要です。リドカインクリームなどの局所麻酔薬、抗ヒスタミン薬でかゆみを抑えることも有効です。冷たい湿布やコロイドオートミール入浴、スターチバス、カラミンローションなどで皮膚の不快感を和らげましょう。

感染性

帯状疱疹自体は他人にうつりにくいですが、水疱が破れている状態で水痘に罹っていない人が接触すると、水痘を発症することがあります。水疱に触れた素材は速やかに処分し、妊婦や乳幼児、免疫低下者は特に注意が必要です。

帯状疱疹ワクチン

60歳以上を対象とした「ゾスタバックス」というワクチンがあり、発症リスクや重症化を大幅に減少させます。ただし、100%の予防効果はなく、ゼラチンアレルギー、免疫抑制状態、放射線・化学療法・ステロイド治療中、骨髄・リンパ腫の既往、活動性結核などの方は接種できません。

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