慢性前立腺炎
前立腺とは
前立腺は男性の尿道の起点に位置する、くるみの形をした小さな腺です。生殖機能の一部として、射精時に精子に必要な栄養素を分泌し、受精を助けます。機能の詳細は未解明な点が多いものの、主に精子の保護と運搬を支える役割があります。
慢性前立腺炎とは
前立腺炎(プロスタティティス)は前立腺の炎症です。症状が数週間以上続く場合は「慢性前立腺炎」と呼ばれます。主に以下の2タイプに分かれます。
- 細菌性慢性前立腺炎:細菌が原因で炎症・感染が起こります。
- 非細菌性慢性前立腺炎(炎症性慢性疼痛症候群):症状は細菌性と同様ですが、検査で細菌は検出されません。
主な症状
前立腺は尿道に近いため、慢性前立腺炎は排尿に関する症状が現れやすいです。具体的には、頻尿感や尿が出にくい、排尿時や射精時の痛み、射精障害などがあります。稀に、精巣の圧痛や尿道分泌物が見られることもあります。
診断方法
症状が疑われたら泌尿器科を受診し、以下の検査で診断します。
- 直腸指診:医師が指で前立腺を触診し、肥大や圧痛の有無を確認します。
- Meares‑Stamey 3杯検査:尿を3回に分けて採取し、最後の採取は前立腺マッサージ後に行います。これにより、前立腺液中の細菌や炎症細胞を調べます。
治療法
細菌性の場合は、長期間にわたる抗生物質が基本です。代表的な薬剤には、バクトリム(Bactrim)、セプトラ(Septra)、シプロ(Cipro)などがあります。非細菌性の場合は抗生物質は効果が期待できません。
抗生物質治療に加えて、前立腺マッサージを行うことがあります。マッサージは前立腺の導管を開放し、薬剤の浸透を助けると考えられています。
