帯状疱疹とヘルペスの違いと対策

水痘・帯状疱疹を引き起こす水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)と、性行為で感染することが多いヘルペスウイルスは、同じヘルペス科ウイルスに属しますが、症状や治療法には違いがあります。本稿では、両者の概要・症状・治療・予防・再発リスクについて比較し、正しい対策を紹介します。

ヘルペスウイルスとは

ヘルペスウイルス科には多くのウイルスが含まれます。代表的なものは次のとおりです。

  • 単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)・2型(HSV-2):口唇ヘルペスや性器ヘルペスの原因。
  • 水痘帯状疱疹ウイルス(VZV):水痘(水ぼうそう)と帯状疱疹を引き起こす。
  • エプスタイン・バーウイルス(EBV):感染症の一つで、伝染性単核球症などを引き起こす。
  • ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6):幼児に発熱と発疹を伴う「突発性発疹(ローザラ)」の原因。
  • ヒトサイトメガロウイルス(CMV):ほとんどの成人が保有し、体液を介して感染し生涯潜伏する。

主な症状

  • 帯状疱疹:痛み・かゆみを伴う赤い発疹が体幹部や顔に出現し、膿疱ができることがあります。痛みは強く、通常30日程度続きます。
  • ヘルペス:性器や肛門周辺に小さな赤い丘疹や水疱ができ、かゆみを伴います。発熱、頭痛、筋肉痛、性器分泌物が見られることもあります。

治療法

帯状疱疹もヘルペスも根本的な治癒は望めませんが、抗ウイルス薬でウイルスの増殖を抑え、症状を軽減できます。帯状疱疹の場合は疼痛管理のための鎮痛薬やステロイドが併用されることがあります。発作の頻度や期間を短くするための薬については、医師と相談してください。

予防・対策

  • ヘルペスウイルスは性行為時のコンドーム使用や、口唇ヘルペスがある人とのキス・リップクリームの共有を避けることで感染リスクを減らせます。
  • 帯状疱疹は水痘に罹患した後に発症するため、予防接種(水痘ワクチン・帯状疱疹ワクチン)の接種が有効です。また、感染者との直接接触を避けることも重要です。

再発の可能性

帯状疱疹の再発は稀で、全体の1〜5%程度です。一方、ヘルペスは感染後もウイルスが神経節に潜伏し、ストレスや免疫低下で何年も再発することがあります。予防策を徹底することが再発リスク低減につながります。

留意点・相談先

  • ヘルペス感染が疑われる場合は、まずかかりつけ医や皮膚科を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
  • 帯状疱疹は水痘の既往がある人に限り発症します。水痘にかかっていない方はワクチン接種で予防できます。

ウイルス感染症 - 関連記事