金属矯正装置のリスクと対策
金属矯正装置は見た目だけでなく、噛みやすさや発音改善、前歯の欠け防止など多くの利点があります。しかし、すべての治療と同様に副作用やリスクも存在します。以下では、主な危険要因とその対策について解説します。
性病(STD)のリスク
金属ブラケットやワイヤーが口内の内側の唇や頬を刺激し、切れ込みや擦り傷ができることがあります。通常はワイヤーの調整やワックスで対処できますが、性行為中に口内の小さな傷が血液を通じて肝炎やHIVなどの感染症の侵入口になる可能性があります。また、装置が相手の口や性器を傷つけ、コンドームやデンタルダムに小さな裂け目を生じさせ、感染リスクを高めることもあります。
アレルギー
金属矯正装置にはニッケル、銅、クロムなどが含まれます。装置に含まれる金属に対するアレルギーは、患者の約30%がピアスをしている場合、あるいは全体の1〜3%が報告されています。症状は口内の炎症や耳の詰まり感などです。治療中に新たにアレルギーが出ることもありますが、金属の種類を変更すれば多くは改善できます。
さらに、装置に使用されるラバーバンドがラテックス製の場合、ラテックスアレルギーのリスクがあります。クラスIV(軽度)アレルギーは約1%の患者に見られ、軽い刺激程度です。一方、クラスI(重度)は稀ですが、感作が進むと生命に関わる反応を起こす可能性があります。ラテックスアレルギーがある、または心配な場合は、矯正医に非ラテックス製バンドの使用を依頼しましょう。
虫歯・歯周病のリスク
ブラケットやワイヤーの下は清掃が難しく、食べかすが残りやすいためプラークがたまりやすくなります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。対策として、糖分の摂取を控え、歯ブラシとデンタルフロス(特にフロスピック)でしっかりと清掃し、ブラケット周りやワイヤー下部まで行き届くようにしましょう。
まとめ
金属矯正装置は多くの利点がありますが、口内の傷、アレルギー、虫歯リスクに注意が必要です。疑問や不安がある場合は、必ず矯正医に相談し、適切な対策を講じましょう。
