歯列矯正の手順と概要
歴史
米国矯正歯科医師会(AAO)によると、考古学者は紀元前1000年頃のギリシャやエトルリアの歯科装置を発見し、人類がそれ以前から矯正を行っていたことが分かっています。スミソニアン協会は、1900年にエドワード・アンジューが設立した『アンジュー矯正歯科学校』の創設者を、現代矯正歯科の父と位置付けています。アンジューは矯正歯科を専門分野として確立し、さまざまな歯・顎の異常を分類し、治療法や装置を開発しました。
矯正の対象となる問題
矯正歯科医は、噛み合わせや歯列の乱れを改善します。AAOが挙げる主な対象は、噛みづらさ、歯列の過密、欠損歯、発音障害、出っ歯・受け歯、噛み合わせの不正、顔面バランスの歪みなどです。
主な治療法
最も一般的なのは、歯をまっすぐにし、隙間やオーバーバイトを矯正するためのブラケット(矯正装置)です。子どもの成長期には、ヘッドギアや拡張装置と併用して顎や歯の発育を促すことがあります。装置を外した後は、リテーナーで新しい位置を保持します。米国歯科医師会(ADA)によれば、場合によっては外科手術で顎や歯を調整することもあります。
治療期間の目安
AAOは、子どもは7歳までに一度は矯正の相談を受けることを推奨しています。矯正は子どもだけでなく、成人や高齢者でも受けられます。症状や使用する装置によりますが、軽度の場合は6か月程度で終了することもありますが、重度の場合は3年以上かかることがあります。
矯正のメリットと注意点
整った歯列は清掃がしやすく、咀嚼・発音・噛み合わせが向上します。矯正を受けた人は、将来的な歯科トラブルが少なくなると報告されています。
注意すべき点
- コンタクトスポーツを行う際は、口腔用ガードを装着して装置の破損や口内の怪我を防止してください。
- 硬いものや粘り気の強い食べ物は避け、ペンや爪などを噛む習慣もやめましょう。
- 装置は常に清潔に保ち、感染やトラブルを防ぎます。
- 妊娠中はホルモン変化で口腔組織が不安定になるため、矯正治療は出産後に延期することをおすすめします。
