マウスグリルの使用と口腔健康への影響
マウスグリルとは
マウスグリルは歯の上に装着する金属製のジュエリーです。取り外し可能なものが一般的ですが、永久的に固定するタイプもあります。金・銀・プラチナなどの貴金属に、ダイヤモンドやその他の宝石が埋め込まれることが多く、素材や装飾の豪華さに応じて数千ドルに及ぶ価格帯があります。2000年代中頃にヒップホップ文化と共に流行し始めましたが、長期的な健康への影響は十分に研究されていません。
症例報告
2007年、アラバマ大学バーミングハム校歯学部小児歯科のウィリアム・ホロウェル博士とノエル・チャイルダース博士は、16歳の男性がマウスグリルを常用した結果、急速に前歯が虫歯になったケースを報告しました。この患者はそれまで定期的な口腔ケアで虫歯がなく、グリルが主な原因と考えられました。
歯科衛生学的観点
米国歯科医師会(ADA)は、現時点でマウスグリルが口腔に有害であるという確固たる研究結果はないとしています。一方で、安全性を裏付ける研究も不足しています。低品質な非貴金属製グリルはアレルギーを引き起こすことがあります。ADAは、グリル装着者は特に丁寧なブラッシングとフロスを行い、取り外し可能なグリルは食事時に外すなど、使用時間を制限するよう勧めています。
考えられる影響
グリルと歯の間に食べかすや細菌が溜まりやすく、酸の生成につながります。その結果、虫歯や歯周組織の損傷、口臭が悪化します。また、口腔内の粘膜が刺激され、潰瘍や炎症を起こすことがあります。さらに、対向する歯のエナメル質が摩耗するリスクも指摘されています。
