歯科インプラントの概要とメリット
歯科インプラントは、全体または部分の入れ歯に代わる人工歯根です。自然歯に近い外観と機能を取り戻すことができ、失った歯が多数ある方でも食事や会話を普通に行えるようになります。
基本情報
インプラントの装着には、歯科補綴学(プロストホンジスト)などの専門医による複数回の通院が必要です。まず顎骨に小さな穴を開け、チタン製のスクリュー(インプラント体)を埋め込みます。その後、数か月間にわたり骨がスクリューに結合するのを待ちます。骨が定着したら、人工歯をスクリューに取り付け、通常は永久的に使用します。
リスク要因
インプラントは成功率が高い治療ですが、失敗することもあります。下顎のインプラントは約5%、上顎は約10%の確率で失敗するとされています。喫煙者は失敗リスクが大幅に上がるため、手術前に禁煙が推奨されます。また、口腔衛生が不十分だとインプラント周囲炎(インプラント周囲組織の感染)を起こし、自然歯の重度の歯周病と同様の症状が現れます。
メリット
多数の歯を失った患者にとって、インプラントは永久的な解決策です。入れ歯と異なり、定期的なリラインや交換が不要で、取り外して清掃する手間もありません。インプラント自体は虫歯になりませんが、歯周病予防のために日々のブラッシングとフロスは欠かせません。
機能
インプラントは見た目・噛み心地ともに自然歯に近い人工歯を提供します。耐久性が高く、自然歯とほぼ見分けがつきません。また、インプラントの支柱は、クラウンを装着した自然歯の補強や、入れ歯の安定性向上にも利用できます。
種類
最も一般的なのは「根形インプラント」で、チタン製スクリューを顎骨に埋め込みます。個々の人工歯や、部分・全体入れ歯の支柱として使用されます。顎骨が狭い場合は「板形インプラント」(細長いプレート)を選択することがあります。顎骨が著しく減少している高度なケースでは「骨上インプラント」が用いられ、骨に穴を開けずに顎骨の上に装着します。この場合、複数回の手術が必要になることがあります。
