新生児の甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
甲状腺が過剰にホルモンを分泌すると、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)となります。子どもにこの疾患が現れることは稀ですが、母親から胎児へ移行した場合、生命に関わる重篤な状態になることがあります。健康情報サイト healthofchildren.com の報告によると、先天性甲状腺機能亢進症の赤ちゃんの約16%が死亡するとされています。
原因
- 甲状腺ホルモン(T3・T4)の過剰産生が直接の原因です。母親が甲状腺機能亢進症の場合、過剰ホルモンが胎盤を通じて胎児の甲状腺に移行し、先天性の症状を引き起こすことがあります。
主な症状
- 刺激性・不機嫌、嘔吐、下痢、体重増加の遅れ、心拍数の増加、呼吸困難、血圧上昇、神経過敏、眼球突出などが見られます。これらの症状を確認したら、すぐに小児科医へ相談してください。
診断方法
- 出生後に医師が血液検査を行い、T3・T4 の濃度を測定します。家族歴や母親の甲状腺状態も併せて評価されます。
治療
- 過剰な甲状腺ホルモンの産生を抑える薬物療法が主流です。早期に診断すれば、数週間で症状が改善し、完治するケースが多いです。ただし、再発の可能性があるため、定期的な甲状腺機能のモニタリングが必要です。
注意点・予防
- 甲状腺疾患の既往がある妊婦は、妊娠中に必ず内分泌科で甲状腺機能を管理しましょう。未治療の甲状腺機能亢進症は、流産、早産、死産のリスクを高めます。新生児が甲状腺機能亢進症になると、知的障害、過活動、頭蓋骨早期閉鎖、成長遅延などの合併症が起こり得ます。疑いがある場合は直ちに医師に相談してください。
