軽度の胎児性アルコール影響(FAE)の兆候と症状

胎児性アルコール影響(FAE)は、妊娠中の母親の飲酒により胎児に現れる様々な兆候や症状の総称です。FAEは明確な重症度の区分がなく、軽度から重度まで幅広い問題が見られます。出生時に症状が見られることもありますが、軽度の場合は行動や学習の問題が子どもの成長過程で現れることがあります。

胎児性アルコール影響とは?

FAEは胎児性アルコールスペクトラム障害(FASD)の一部で、重度側は胎児性アルコール症候群(FAS)、軽度側がFAEと呼ばれます。精神・行動面の障害はアルコール関連神経発達障害(ARND)と呼ばれ、身体的欠損はアルコール関連出生欠損(ARBD)と分類されます。

身体的な兆候と症状

FASDの身体的症状には、頭囲が小さい、鼻が短く上向き、鼻と上唇の間の溝が浅い、上唇が薄いなどがあります。これらは2〜3歳頃に顕著になり、思春期になると目立ちにくくなることもありますが、鼻が大きくなることがあります。アルコールに曝露された新生児は低出生体重で、FASの場合は2500g未満、軽度のFAEでも体重がやや低い傾向があります。重度のFASでは心臓欠損や関節・手足の変形が見られることがあります。

その他の兆候と症状

アルコールは主に脳や脊髄の細胞を障害します。FASDは中枢神経系に影響し、筋力低下、協調性の欠如、振戦などが起こります。また、行動・認知の発達にも影響し、乳児期にはイライラや授乳困難、保護者との絆が形成しにくいといった症状が見られます。学童期になると注意欠陥や行動問題、学習障害として現れ、うつや不安、パニック発作といった精神的問題も多く報告されています。

FASDの原因

主な原因は妊娠中の母親の飲酒です。アルコールは母体の血液から胎児へ直接移行します。妊娠中のどの程度の飲酒が安全かは科学的に証明されておらず、飲酒量が多いほど影響は重くなります。「大量飲酒」は一回でも5杯以上の飲酒を指します。薬物使用、喫煙、母体の健康状態の悪さもリスクを高めます。遺伝的要因が関与している可能性もあり、同じ母親でも胎児ごとに影響の程度が異なることがあります。

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