小児心胸部外科手術とは
小児心胸部外科は、乳児から若年成人までの心臓と胸部の疾患に対し、外科的治療を行う専門分野です。先天性心疾患や後天性の心臓・肺疾患に対し、修復手術や緩和手術が実施されます。
訓練
心胸部外科医になるには、大学で4年間の学士課程を修了し、医学部でさらに4年間学びます。その後、外科レジデンシーを経て心胸部外科のフェローシップを受け、総計で6〜10年の専門研修が必要です。小児専門医になる場合は、追加で小児外科・小児心臓学のフェローシップを修了することが求められます。多くの病院では、小児病院で研修を完了すれば別途の専門化は不要です。また、州ごとの医師免許取得とボード認定が必須です。
小児心臓学
小児心臓学は、先天性心疾患と後天性心疾患の二つに大別されます。小児科医が診るケースの大半は先天性で、生まれつき心臓や血管の構造異常があります。後天性は成人に多く、生活習慣が原因で心血管が損傷します。先天性疾患は軽度の血管未発達から、弁の機能不全、血管接続異常まで多様で、薬物療法で管理できるものもあれば、外科的修復が必要なものもあります。
手術
心臓外科医と小児心臓専門医が手術の必要性を判断した場合、主に「修復手術」と「緩和手術」の二つに分かれます。修復手術は血管や弁の再接続、人工弁・人工血管の移植、心壁の欠損修復など、構造的異常を根本的に正すことを目的とします。一方、緩和手術は症状緩和を目的とし、血圧調整や心筋の負荷軽減など、患者の生活の質を向上させるための手技です。
手術統計
シンシナティ小児病院によると、米国で毎年約2万件の小児心胸部手術が行われています。小さな心房・心室欠損の閉鎖など比較的軽度の手術は死亡率がほぼゼロです。一方、複雑な手術は症例の難易度に応じて死亡率が5%未満から30%まで幅があります。患者の年齢や全身状態も予後に大きく影響します。
主な小児心胸部外科センター
U.S. News & World Report(2010年)のランキングで上位に位置する米国の小児心胸部外科センターは、以下の通りです。
- Children's Hospital Boston(ボストン小児病院)
- Children's Hospital of Philadelphia(フィラデルフィア小児病院)
- Texas Children's Hospital(テキサス小児病院)
- University of Michigan C.S. Mott Children’s Hospital(ミシガン大学C.S.モット小児病院)
- Lucile Packard Children’s Hospital at Stanford(スタンフォード・ルシール・パッカード小児病院)
- 上位10位に含まれるシンシナティ小児病院、ロサンゼルス小児病院も注目すべき施設です。
