アルコール乱用は水平眼振(HGN)を引き起こす可能性がありますか?
結論
はい、アルコール乱用は水平眼振(Horizontal Gaze Nystagmus、HGN)を引き起こすことがあります。
水平眼振とは
水平眼振は、眼球が不随意に左右に速く揺れる運動です。眼振は「振盪性(ペンデュラル)」「ジーク(ジャーク)」の2種類に分けられます。ペンデュラル眼振は両方向への動きが同じ速度で振動するのに対し、ジャーク眼振は一方向に急速に漂い、反対方向へはゆっくりと戻ります。HGNは急性アルコール中毒や離脱時に頻繁に見られます。
アルコールが水平眼振を引き起こすメカニズム
アルコールは側頭前庭核(nucleus vestibularis lateralis)の中枢抑制作用を低下させます。この核は内側縦束(medial longitudinal fasciculus、MLF)に対する抑制を行っています。MLFは前庭系、動眼核、外転核など眼球運動に関与する複数の脳領域をつなぐ重要な経路です。側頭前庭核の抑制が失われると、MLFの活動が過剰になり、結果として水平眼振が現れます。
