医療請求の基礎知識
医療請求サービスを始める、あるいは医療請求の流れを知りたい方へ。請求書を作成して送付するだけに思えるかもしれませんが、実際は多くの手続きと知識が必要です。本稿では、医療請求の基本的な仕組みと主要な保険種類、必要な書類やコードについて解説します。
目的
医療請求は、医師や医療機関が診療費の支払いを受けるためのプロセスです。請求は保険会社や公的医療プログラムに送られ、承認されると支払いが行われます。主に以下の3つの保険区分があります。
連邦政府保険
連邦政府が提供する保険には、主に次の3つがあります。
- Medicare(メディケア):65歳以上、または一定の障害を持つ人を対象とした連邦保険。
- Medicaid(メディケイド):低所得者や重度障害者を対象とした州単位の保険。
- TRICARE(トライケア):軍人退役者とその扶養家族向けの軍事保険。
州が定める保険
各州が独自に義務付けている保険もあります。代表的なものは以下です。
- 労働者災害補償保険(Workers Compensation):一定規模以上の雇用主に義務付けられ、州ごとに要件が異なります。
- 無過失保険(No‑Fault):自動車事故時に適用され、州ごとに手続きや提出書類が異なります。
民間保険/健康保険組織(HMO)
民間保険会社(例:Blue Cross、Aetna、UnitedHealthcare、CIGNA)や健康保険組織は、全国規模または州単位でカバー範囲が異なります。多くは事前承認(pre‑authorization)を必要としますが、請求手続きは比較的シンプルです。
請求書類
主な請求書類は次の2つです。
- CMS-1500(HFCA-1500):医師の診療請求に使用。
- UB‑04:病院の請求に使用。
Medicaidは州ごとに独自の様式があり、サービスごとに異なる場合があります。多くの保険は電子請求(EDI)に対応しているため、紙の様式を使う必要は減少していますが、紙請求を要求する保険も依然として存在します。
請求コード
請求書には必ず次のコードが必要です。
- CPT‑4(Current Procedural Terminology)コード:診療・手技のコード。
- ICD‑9(International Classification of Diseases)コード:診断コード。
- 必要に応じてHCPCS(Healthcare Common Procedure Coding System)コード:医薬品や医療用品のコード。
保険会社ごとに追加情報が求められます。例として、Medicareは修飾子(modifier)を、労働者災害補償は事故の詳細情報を、事前承認が必要なサービスは承認番号を、TRICAREは軍人ID番号を、病院請求は収益コード(revenue code)をそれぞれ記載します。
