新生児肺高血圧症(PPHN)とは?
新生児肺高血圧症(PPHN)とは
新生児肺高血圧症(Persistent Pulmonary Hypertension of the Newborn、PPHN)は、出生直後の肺の血管が拡張せずに収縮したまま残り、肺動脈圧が異常に上昇する状態です。肺への血流が不足し、重度の呼吸不全やチアノーゼを引き起こすため、迅速な診断と治療が必要です。
主な症状
- 呼吸数の増加(速い呼吸)
- 呼吸困難、息切れ感
- うなり声(グランティング)
- 肋間筋の引き込み(リトラクション)
- 皮膚や粘膜の青紫色変化(チアノーゼ)
- 低血圧
- 代謝性アシドーシス(血液中の酸性度上昇)
原因・リスク要因
- 胎便吸引症候群:出生時に胎便が肺に吸入される
- 横隔膜ヘルニア:横隔膜の欠損で腹部臓器が胸腔に入り肺を圧迫
- 先天性心疾患:大血管転位など血流が逆転する状態
- 感染症:肺炎などによる血管の炎症・狭窄
- 胎盤・羊膜炎(絨毛膜炎)
- 母体の薬物使用(例:コカイン)
治療法
- 酸素吸入療法:肺血管拡張を促す
- 人工呼吸管理(機械換気)
- 肺血管拡張薬(例:吸入一酸化窒素、プロスタサイクリン類)
- 体液・電解質管理:脱水や電解質異常の是正
- 重症例では外科手術:先天性心疾患や横隔膜ヘルニアの修復
予防策
- 妊娠中の禁煙・禁酒・禁薬
- 定期的な産前検診でリスク要因を早期に把握
- 妊娠中の糖尿病や高血圧など基礎疾患を適切に管理
完全に予防できるわけではありませんが、上記の対策でリスクを低減できます。
