逆トレンデレンブルク体位とは?

歴史

逆トレンデレンブルク体位は、ドイツ外科医フリードリッヒ・トレンデレンブルクが考案したトレンデレンブルク体位の変形です。トレンデレンブルク体位は1860年代に、骨盤や下腹部の視野確保のために初めて使用されました。

逆トレンデレンブルク体位の概要

患者は手術台に仰向けに寝かせ、頭部を上げ足を下げた「頭部上げ・足部下げ」姿勢を取ります。体位の変更は血圧変動を防ぐためにゆっくりと行い、足元には滑り止めのパッド付きフットレストを設置します。腕はボディシートで固定し、足は足止め具とフットボードで保持します。栄養不良や高齢者にはかかと用のシープスキンブーツやクッションを追加し、足が交差しないようにして血栓リスクを低減します。

留意点

逆トレンデレンブルク体位は自然な姿勢ではないため、患者がテーブルから滑り落ちないよう常に監視が必要です。過度の圧迫は血圧、体温、心拍数などのバイタルサイン低下を招くため、継続的にモニタリングします。

生理的影響

呼吸への影響は少ないものの、血液は下肢に集まりやすくなるため心拍出量が低下し、循環が妨げられます。

主な使用目的

  • 静脈性空気塞栓の処置
  • 脳への血流改善
  • 硬膜外・脊髄麻酔の効果的なレベル確保
  • 嘔吐による肺吸引の防止
  • 中心静脈カテーテル挿入時の頸部血管拡張
  • 頸部・頭部手術、婦人科手術における出血抑制
  • 肥満患者の呼吸補助や眼科手術時の頭部圧迫軽減
  • 前立腺手術や腹部低侵襲手術の視野確保

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