10代の双極性障害とその治療

双極性障害とは

双極性障害は、極端にエネルギーが高まる躁(そう)エピソードと、極端に沈んだ抑うつエピソードが交互に現れる精神疾患です。思春期の若者は、ホルモンバランスや学業・対人関係のストレスが重なるため、症状が顕著に現れやすくなります。家族全員での治療や、双極性障害に関する正しい知識の習得が重要です。

ティーンの躁状態(マニア)

思春期の躁エピソードは成人と似ていますが、制御が難しいことが多いです。短気になりやすく、話題が次々と変わり、危険な行動(未成年犯罪や無謀な性行為)に走ることがあります。自分は無敵だという妄想が現れ、過度のエネルギーをスポーツや運動などの安全な活動に向けると、症状の緩和に役立ちます。

思春期うつ(抑うつ状態)

うつエピソードでは、持続的な疲労感や睡眠障害、長時間にわたる悲しみや倦怠感が見られます。罪悪感や不安、絶望感が強くなることもあり、自殺リスクが高まります。双極性障害患者の約10〜20%が自殺に至るとされ、親は自殺念慮や自殺計画の言動があればすぐに専門機関へ相談すべきです。

警戒サイン

以下の行動は双極性障害の可能性を示すサインです。

  • 自己破壊的な行動や自傷
  • 家出や孤立を求める発言
  • 幻覚や妄想
  • 薬物乱用やアルコール依存

家族歴に双極性障害がある場合は、早期の診断と治療が特に重要です。

鑑別診断

診断時には他の疾患との区別が必要です。ADHD(注意欠陥・多動性障害)や薬物乱用は、躁状態や抑うつ状態と類似した症状を示すことがあります。また、単極性うつ病の患者が抗うつ薬の副作用で躁転することもあるため、治療薬の選択には慎重な評価が求められます。必要に応じて抗躁薬(リチウム、抗精神病薬など)が処方されます。

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