機能的作業能力評価(FCE)の実施手順

機能的作業能力評価(Functional Capacity Examination、FCE)は、資格を有する医療専門家が実施する包括的な評価です。主に、作業に必要な身体能力を測定し、就職前の適性判断や、治療後の労働者の機能回復度を確認するために用いられます。FCEの質は、以下のポイントで評価されます。

評価手順

  1. 客観性の確認:患者に対する個人的な意見は記載せず、観察された行動を客観的に記述します。例:『ジョーンズ氏は最善を尽くさなかった』は、『ジョーンズ氏は評価中に一貫性のないパフォーマンスを示し、5ポンドの握力測定が左手でジャケットを持ち上げた能力と合致しなかった』と置き換えます。裁判で使用する場合は、必ず客観的測定値を添えることが重要です。

  2. 使用テストの検証:可能な限り標準化されたテストを採用し、同年代・同条件の集団データと比較できるようにします。標準化テストのスコアは、患者の実際の機能能力を推定する基礎となります。例として、Jamarダイナモメータによる握力テスト結果は、FCE全体での握力パフォーマンスと整合させます。

  3. 業務要件との照合:FCEで評価したタスクが患者の職務要求と合致しているか確認します。例えば、持ち上げ作業が必須の職種であれば、箱持ち上げテストを実施します。一方、膝の怪我でデスクワークが中心の患者には、微細運動速度テストは不要です。

  4. 努力の一貫性評価:各テストのスコアから変動係数(COV)を算出し、努力の程度を判断します。一般にCOVが15%以下であれば「十分な努力」とみなされます。怪我により機能が大幅に制限されていても、努力が充分であれば低スコアでも一貫性は保たれます。

職場の安全 - 関連記事