ボトックスの長期使用に伴うリスクと注意点

ボトックスは、眉間や口角など顔のしわを減少させるために注射される薬剤です。1回の施術効果は約4か月続きます。ボツリヌス毒素を原料としており、ボツリヌス中毒(ボツリズム)を引き起こす菌毒と同じですが、適切に使用すれば中毒になるケースは報告されていません。ただし医薬品であるため、副作用のリスクがあります。

嚥下(飲み込み)障害

頬や口角付近に注射した場合、注射部位の筋肉が過度に緩むことで飲み込みがしにくくなることがあります。食べ物や飲み物が喉に詰まると窒息の危険があるため、数日~数週間後に飲み込みに違和感を感じたら医師に相談してください。窒息が疑われる場合は直ちに救急医療を受ける必要があります。

呼吸困難

稀に全身の筋肉が弱まり、呼吸に関わる筋肉にも影響が出ることがあります。これも注射後数日から数週間の遅延反応として現れることがあります。息苦しさやめまい、唇や爪床が青ざめるなど酸素不足の兆候があれば、すぐに医療機関へ連絡し、緊急処置を受けてください。

視覚障害

眉間のしわを取るために注射した筋肉が過度に緩むと、ぼやけた視界や二重視が起こることがあります。また、まぶたや眼球の筋肉が緩むと眼瞼下垂や瞬きが不十分になり、ドライアイや角膜潰瘍に至るケースも報告されています。視力低下や目の開閉に異常を感じたら、速やかに医師に相談してください。

筋力低下

ボトックスは注射部位の筋肉だけでなく、全身の筋力に影響を与えることがあります。稀に注射後数日~数週間で全身的な筋力低下を感じることがあり、歩行や日常動作に支障が出る場合があります。症状が重い場合はすぐに医療機関での評価が必要です。

表情筋の麻痺

長期にわたるボトックス使用により、顔の表情筋が部分的に麻痺し、人工的で無表情な見た目になることがあります。多くは一時的なもので、使用を中止すれば回復します。現在のところ、長期使用で永久的な表情麻痺が起きたという報告はありません。

上記のような副作用が疑われる場合は、速やかに医療専門家に相談し、必要に応じて適切な処置を受けてください。

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