胃バイパス手術の平均費用
米国国立衛生研究所(NIH)によると、肥満は毎年40万人以上の死亡原因となり、予防可能な死因の中で最も多いとされています。また、肥満に関連する医療費は約900億ドルに上ります。減量手術は重度の肥満に対する有効な治療法ですが、手術費用は数千ドルから数万ドルと高額です。
減量手術の仕組み
減量(バリアトリック)手術は、消化管の構造を変えて摂取できる食事量と吸収量を制限します。胃バイパス手術は、米国で最も普及しているバリアトリック手術で、安全性が高く合併症リスクが低いとされています。
手術は肥満からの脱却を目指す新たな生活のスタートです。成功させるには、食習慣や生活習慣を根本的に変える強い意思が必要です。
バリアトリック手術のリスク
胃バイパス手術は、一般的に危険性は低いものの、大手術であるため合併症のリスクがあります。メイヨークリニックによると、足の血栓、切開部ヘルニア、吐き気、嘔吐、下痢、めまい、発汗などが報告されています。
手術200〜300件につき1件の死亡例が報告されており、完全に安全とは言えません。
バリアトリック手術の選択肢
主な手術は以下の4種類です。
- 調整可能胃バンド(AGB)
- Roux‑en‑Y胃バイパス(RYGB)
- 胆膵分流+デュオデナルスイッチ(BPD‑DS)
- 垂直胃スリーブ(VSG)
各手術の費用は概ね20,000〜25,000米ドル(約250万円〜300万円)です。
AGB と RYGB
AGB は胃の上部にバンドを巻き、指先ほどの小さなポーチを作ることで食事量を制限します。
RYGB は食事量を制限するだけでなく、食物の吸収も抑える仕組みです。
BPD‑DS と VSG
BPD‑DS は胃の大部分を切除し、食事量を減らすと同時に、消化液の流れや腸管の通過経路を変えて吸収を低下させる複雑な手術です。
VSG は胃を縦に細長く切除する手術で、BPD‑DS の第一段階として用いられることが多く、合併症リスクが低い点が特徴です。
腹腔鏡下胃バイパス手術
腹腔鏡(小型カメラ)を用いて小さな切開で行う方法で、手術費用は約25,000米ドル(約300万円)です。入院期間が短く、回復が早いという利点があります。
保険適用について
バリアトリック手術の保険適用は、保険会社や州によって異なります。肥満に起因する疾患の治療として医学的に必要と認められれば、保険で費用の一部がカバーされることがあります。
2004年に米国保健福祉省は、肥満治療に対するメディケアの適用範囲を拡大しました。
