白内障手術後の濁り(後発白内障)
白内障手術は、目の自然水晶体が濁って視力が日常生活に支障をきたすときに行われます。しかし、手術を受けた人の約50%で、別の理由による濁りが再び現れることがあります。これは「後発白内障」または「二次白内障」と呼ばれます。
背景
白内障は55歳以上の人に多く見られ、予防法はありません。主な症状は視界のぼやけ、まぶしさ、読書困難です。視力が著しく低下した場合に手術が推奨されます。
問題点
手術では濁った水晶体を除去し、人工レンズ(眼内レンズ)に置き換えますが、手術中に残す水晶体嚢(後嚢)が時間とともに濁ることがあります。これを「後嚢混濁(Posterior Capsular Opacification、PCO)」と呼び、再び視力低下を招きます。
発症までの期間
PCOは手術直後に起こるわけではなく、数か月から数年後に現れることがあります。濁りは水晶体嚢の裏側に細胞が増殖することで起こります。
治療法
後発白内障の治療は簡単で、YAGレーザー毛様体切開(カプセルトミー)を行います。レーザーで濁った嚢に小さな開口部を作り、光が通るようにします。手術は痛みがなく、5分以内で終了し、診察室で1時間程度の観察が必要です。視力は即時に改善することが多く、場合によっては数日かかります。
注意点
YAGレーザー手術後に網膜剥離を起こすリスクは約1/50です。網膜剥離は視力喪失につながります。そのため、日常生活への影響が大きい場合にのみ手術を検討すべきです。視力低下、眩しさ、運転免許の視力検査に不合格、二重視などが手術適応の目安となります。
