レーシック施術後の白内障手術における合併症と最新対策
レーシック手術とは
レーシックは角膜の形状をレーザーで調整し、近視・遠視・乱視を矯正する手術です。適切に行われれば、眼鏡やコンタクトレンズなしで鮮明な視力が得られます。
白内障手術とは
加齢や外傷などで水晶体が濁る白内障は、手術で濁った水晶体を除去し、人工水晶体(IOL)を挿入することで視力を回復させます。こちらも正しく実施すれば、視界はクリアになります。
レーシック施術後の白内障手術で起こりうる問題
レーシックで角膜形状が変化すると、白内障手術時に必要な人工水晶体の度数(IOLパワー)を正確に測定するのが難しくなります。角膜の屈折力が過大に評価されることがあり、手術後に視力がぼやけるケースが報告されています。その結果、再手術や追加の屈折矯正が必要になることがあります。
レーシック患者向けの新しいIOLパワー算出法
2009年の Journal of Cataract & Refractive Surgery に掲載された研究では、白内障手術中に「マニフェスト屈折測定」を行い、正確なIOL度数を算出する方法が報告されています。手術で白内障を除去した直後に、患者を手術室外へ移し、以下の2つの測定を実施します。
- 自動レチノスコピー
- 無水晶体状態でのマニフェスト屈折(アファキック屈折)
得られたデータと既存の計算式を組み合わせることで、適切なIOLパワーを導き出すことができます。外科医が即時の測定に自信がない場合は、最大3週間の猶予があり、後日改めて計算し挿入することも可能です。
今後の展望
レーシック施術後に白内障手術を受ける患者が増えるにつれ、眼科医は実際の手術データを蓄積し、IOL度数算出のアルゴリズムを洗練させています。患者数と経験が増えることで、屈折誤差の予測精度が向上し、より安定した視力回復が期待できます。
