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鍼治療で坐骨神経痛は治りますか?

人体で最も長い神経は坐骨神経で、脊髄から臀部を通り、両脚へと伸びています。この神経の経路上に痛みが生じる状態を「坐骨神経痛(坐骨神経炎)」と呼びます。

坐骨神経痛は疾患そのものではなく、ヘルニアや椎間板変性など、坐骨神経に何らかの障害が起きていることの症状です。治療の目的は痛みを和らげ、可動域を回復させることです。自然に改善するケースもあります。

鍼治療の起源

  • 鍼治療は5000年以上の歴史を持ち、中国だけでなくエスキモーやアラブ、南アフリカのバントゥ族など、世界各地で独自に行われてきました。

  • 紀元前200年頃に編纂された中国古代医学書『黄帝内経』に鍼に関する記述があり、現在では米国だけでも8,000人以上の施術者が活動しています。

伝統的哲学

  • 鍼は「気」の流れが途切れないことが健康の鍵と考えます。気・血・体液は体を構成し、機能を調整する基本物質です。気が滞ると血液や体液の循環が悪くなり、痛みや病気が生じます。

  • 気は経絡と呼ばれる経路を通って全身に流れます。経絡が閉塞すると気が滞り、痛みや不調が現れます。鍼や指圧は特定の経穴に刺激を与え、自己治癒を促します。

現代西洋医学の見解

  • 西洋では、鍼が特定の部位に刺入されることで中枢神経系が刺激され、ホルモンや神経伝達物質が放出されると考えられています。これにより疼痛緩和や自律機能の調整、免疫力向上が期待されます。

坐骨神経痛への鍼治療

  • 中医学では、背部の経絡に血液や気が滞る、あるいは冷や湿った気が侵入することが坐骨神経痛の原因とされます。施術者は診断に基づき、適切な経穴に針を刺し、根本的な原因を改善します。

  • 治療には漢方薬、指圧、ストレッチなどが併用されることがあります。

効果とエビデンス

  • 2009年に英国医学誌(BMJ)に掲載された北欧コクランセンターのレビューでは、鍼は「小さな鎮痛効果」を示すものの、針刺し自体が心理的要因と区別できないと結論付けられました。

  • 現在のところ、鍼が坐骨神経痛を根本的に治癒することを証明する決定的な科学的研究はありません。鍼治療を受ける際は、必ず主治医と相談し、資格を有する鍼灸師に依頼してください。

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