火蟻(ファイアアント)の症状と対策
概要
南米の貨物船がバラストとして使用した土壌に潜んでいた火蟻は、1929年に米国へ偶然持ち込まれました。体長は約2〜6 mmで、暗い赤褐色をしています。温暖な地域で群れを作り、草原の開けた場所に円錐形の巣を築きます。雑食性で、苗や球根、果実、他の昆虫、ネズミ、カメ、ヘビなどさまざまな植物・動物を食べます。
刺され
巣を刺激されると火蟻は攻撃的になり、まず皮膚を噛んでしっかりと捕らえ、続いて刺して毒を注入します。刺された部位は24〜28時間後に膿疱(膿のたまった水疱)となります。多くの場合、かゆみや刺すような痛み、軽度の腫れが1日程度続くだけです。中には、数時間後に発熱、じんましん、関節痛、リンパ節腫脹など遅延性の症状が出ることがあります。即時反応と遅延性反応が同時に起こるケースや、稀にアナフィラキシーショック(吐き気、顔面浮腫、呼吸困難、腹痛、血圧低下)を起こす人もいます。
治療法
軽度の症状なら、まず刺された部位から刺針を取り除き、石鹸と水で洗浄します。その後、氷嚢や冷却パックで腫れを抑え、ヒドロコルチゾン軟膏を塗布し、ジフェンヒドラミンを含む抗ヒスタミン薬を服用すると症状が和らぎます。軽い吐き気、腹痙攣、下痢、重度の腫れが続く場合は医療機関を受診してください。呼吸困難、失神、めまい、意識混濁、心拍数増加、じんましん、激しい痙攣や嘔吐が現れたら、すぐに救急車を呼びましょう。
予防策
火蟻は巣が乱されると攻撃的になるため、巣の上や近くに立ち止まらないようにしましょう。また、餌を探しているエリアにも近づかないことが重要です。作業で巣の近くに行く必要がある場合は、長靴を履き、ズボンを靴下に入れ込んで皮膚への接触を防ぎます。衣類や靴に虫除けスプレーを施すと、火蟻だけでなく他の害虫からも守れます。
