疥癬(かいせん)の症状と対策

感染から症状が出るまでの時間

疥癬の原因となるヒト疥癬ダニに初めて接触した場合、他人へ感染させる可能性はすぐにありますが、症状が現れるまでに最大で2か月かかることがあります。既に疥癬にかかったことがある人は、再感染後1日ほどで症状が出ることもあります。

診断のポイント

疥癬ダニは肉眼では見えないほど微小です。そのため、皮膚にダニがいることに驚く人も多いでしょう。診断は、皮膚表面すぐ下にできる「トンネル(掘り痕)」を確認することで行います。これらは皮膚上に見える細く曲がった赤い線です。また、ダニの糞に対するアレルギー反応として、赤くかゆい丘疹(膿疱に似た小さな吹き出物)が現れることがあります。

主な症状と出やすい部位

最も早く現れる症状は、特に夜間に強くなる激しいかゆみです。かゆみは手首、肘、脇の下、指の間、乳首、腰、臀部、肩甲骨、陰部などに集中しやすいです。幼児の場合は、顔・頭部・首・手のひら・足の裏にもかゆみが出やすくなります。

症状の詳細

トンネルは非常に細く、見つけにくいことがあります。実際、体内にダニが1匹だけでも「感染」とみなされ、重症例でも15匹程度しかいないことがあります。雌ダニは皮膚下に卵を産み、これがトンネルとして現れます。典型的な部位は手首、膝の裏、脇の下、胸部、陰部などです。

疥癬の種類

結痂性(結核性)疥癬は、特に高齢者や免疫不全患者に多く見られ、2百万匹以上のダニが同時に感染することがあります。症状は大きな水疱と厚い結痂が特徴で、数千匹のダニが1つの結痂した部位に生息します。免疫機能が低下しているため、かゆみがほとんど感じられないこともあります。

治療と注意点

疥癬が疑われたら、全身に塗布できる薬剤(例:5%ペルメトリン軟膏)でダニと卵を完全に除去する必要があります。患者だけでなく同居者全員にも同様の治療を行い、再感染を防ぎます。治療が不十分だと再感染のリスクが高まります。また、かゆみを掻き続けることで皮膚が二次感染し、MRSAなどの細菌感染を引き起こすことがあります。医師はしばしば、掻きむしりでできた皮膚病変に対して抗菌クリームの処方も行います。

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