DCIS(乳管内がん)とは?
DCISは「ductal carcinoma in situ(乳管内がん)」の略称で、乳腺の乳管を覆う細胞ががん化していますが、まだ周囲の乳腺組織へ浸潤していない状態を指します。非浸潤性、前癌、または乳管内がんとも呼ばれ、適切な治療が推奨されます。放置すると浸潤性乳がんへ進行する可能性があります。
グレード(病期)
DCISは細胞の形態を顕微鏡で観察し、低・中・高の3つのグレードに分類されます。グレードが高いほど浸潤がんへ進行するリスクが高く、治療への反応も異なる可能性があります。
原因・リスク要因
確実な原因は不明ですが、以下の要因がリスクを高めるとされています。
- 出産経験がない、または高齢出産
- 若年で月経が始まり、閉経が遅い
- 家族に乳がん歴がある
これらは浸潤性乳がんと共通するリスク要因です。
症状
多くの女性は自覚症状がありません。主にマンモグラムで偶然に発見されますが、まれに乳頭からの分泌物やしこり、乳頭の発疹が見られることがあります。
検出方法
マンモグラムで異常が認められた場合、針生検により組織を採取し顕微鏡で診断します。診断結果に基づき、グレードに応じた治療方針が決定されます。
治療
主に外科的切除が行われます。異常部位とその周囲の正常組織を広範囲に切除する「広範囲局所切除(WLE)」が一般的です。腫瘍が大きい、または高グレードの場合は乳房全摘出や腋窩リンパ節の切除が検討されます。高グレードの患者には術後に放射線療法が加えられ、再発リスクを低減します。放射線は週5回、3〜6週間実施されます。
