骨髄異形成症候群(MDS)
骨髄異形成症候群(Myelodysplastic syndrome、MDS)は、血液細胞や骨髄の機能が低下し、正常な血液が十分に産生されなくなる疾患群です。貧血や感染症リスクの増大など、白血病へ進行する可能性もあります。早期に診断すれば治療効果が期待できます。
概要
MDSは骨髄が十分な血球を作れない状態で、赤血球・白血球・血小板の成熟が阻害されます。その結果、貧血や感染症、出血傾向が現れます。
病態の意義
正常な血球は造血幹細胞から分化して成熟しますが、MDSでは分化が阻害され、未成熟で機能不全の細胞が骨髄に蓄積します。これが健康な血球の発育を妨げ、貧血や免疫低下を引き起こします。
主な症状
- 倦怠感、貧血による息切れ
- 低熱、顔色の蒼白
- 容易なあざや出血、頻繁な感染症
診断は身体検査、血液検査、骨髄生検で行います。
リスク要因
高齢者(特に欧米系白人男性)で、過去にがん治療を受けた人に多く見られます。鉛や水銀などの重金属曝露、化学物質、長期喫煙もリスクを高めます。
治療法
血液専門医の管理下で治療します。主な治療は以下の通りです。
- 血液輸血:即時に成熟した赤血球を補充し、酸素供給を改善。
- 化学療法や低用量の抗がん剤:異常細胞の増殖を抑制。
- 骨髄移植や分子標的薬:適応がある場合に実施。
予後
予後は診断時期、患者の全身状態、治療効果に左右されます。医師の指示に従い、生活習慣の改善や定期的な検査を行うことが重要です。
