肺がんと栄養:予防・治療・回復に役立つ食事指針
予防
米国国立がん研究所(NCI)と米国がん協会は、肺がんリスクを下げるための栄養ガイドラインを提示しています。明らかなポイントは、喫煙をやめ、適正体重を維持することです。さらに、豆類や全粒穀物を含む植物中心の食事、1日5皿以上の野菜と果物の摂取がリスク低減に寄与すると報告されています。なお、喫煙者がベータカロテンのサプリメントを摂取すると肺がん罹患率が上昇するため、喫煙者はサプリメントを控えるべきです。
治療中の食事管理
がんに対する体の防御機構が働くと、食欲が低下しやすくなります。味覚変化が起きた場合は、刺激の強い食材を避け、鶏がらスープ、マイルドチーズ、ピーナッツバター、卵などのシンプルな食品を選びましょう。匂いが気になるときは、冷たい食事を摂ると香りが抑えられます。また、治療中はハードキャンディーを舐めることで、口内の不快な味を緩和し、食欲を促すことができます。
副作用と対策
化学療法や放射線療法でよく見られる副作用に、吐き気や嘔吐があります。これらは十分な栄養摂取の妨げになるため、治療前後2時間は食事を控えることが推奨されます。ジンジャーは吐き気軽減に有効とされ、炭酸飲料は避けたほうが良いでしょう。氷のかけらやシャーベットなど、冷たくて少量の食べ物を摂ることで、吐き気を和らげることができます。
進行肺がん患者の栄養管理
進行した肺がん患者は、体重減少、便秘、膨満感、嚥下困難、満腹感など、さまざまな栄養関連の問題に直面します。ロズウェル・パークがん研究所は、食欲があるものを自由に摂取することを勧めていますが、油っこい食事は胃腸への負担を増す可能性があります。小分けにした頻回の食事でたんぱく質を多く含むメニューを選び、十分な水分補給を心がけましょう。
治療後の回復期
化学療法や放射線療法が終了し、医師から前向きな予後が示された場合、最も重要なのは体の回復です。治療による体重変動(減少または増加)は一般的であり、健康体重への回復が課題となります。主治医や看護師に具体的な食事指導を求め、必要に応じて栄養補助食品の使用について相談してください。NCIは肺がんサバイバー向けの詳細な栄養ガイドラインをウェブで提供しています。
