扁平上皮がんの診断と治療ガイド
皮膚の表面を構成する扁平上皮細胞から発生するがんは「扁平上皮がん(SCC)」と呼ばれます。メリーランド大学医療センター(UMMC)の専門家によると、SCCは基底細胞がんに次ぐ、非黒色腫皮膚がんで2番目に多いタイプです。早期に診断・治療すれば予後は良好ですが、放置すると転移し重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
紫外線と扁平上皮がん
扁平上皮細胞は表皮のすぐ下に位置し、通常は古くなった角質が自然に剥がれ、新しい細胞が生成されるサイクルが保たれています。紫外線(UV)によるDNA損傷がこのサイクルを乱し、がん化します。日光、日焼けベッド、紫外線照射ランプなどのUV曝露が多いほどリスクは高まります。
その他の原因
乾癬治療で光線療法(PUVA)を受けた患者や、頭部・頸部にX線照射を受けた人もリスクが上昇します。また、臓器移植後に免疫抑制薬を使用している人の約80%が生涯のどこかでSCCを発症するとされています。
リスク要因
診断平均年齢は66歳です。肌が白く、日焼けしやすい人はリスクが高く、喫煙も同様です。喫煙はDNAを損傷させ、がん化しやすくすると考えられています。
診断方法
SCCは顔、唇、耳、首、手、腕などに硬い赤い結節や、かさぶた状・鱗屑状の平坦な病変として現れます。医師は視診・触診を行い、必要に応じて外科用メスで皮膚サンプル(生検)を採取し、病理医が顕微鏡で検査します。
治療法
主な治療法は以下の通りです。
- 凍結療法(液体窒素によるクライオサージェリー)
- 外科的切除:がん組織と周囲の正常皮膚を一定のマージンを取って除去
- レーザー治療:唇など表面がんに使用し、周囲組織へのダメージが少ない
- 放射線療法:唇、眼瞼、耳など手術が難しい部位の大きながんに適用
- 外用化学療法クリーム:表在がんに局所的に使用
予防策
予防は比較的容易です。日中(10時~16時)の直射日光や日焼けブースの利用は避け、年間を通じて日焼け止めを使用しましょう。また、ほくろやあざ、斑点の変化を定期的にチェックし、異常があれば早めに医師に相談してください。
