甲状腺切除術はどのように行われますか?
甲状腺切除術は、甲状腺全体または一部を取り除く手術です。甲状腺の大きさや疾患の進行度、担当医の方針により手術法が選ばれ、全身麻酔下で行われ、通常は1〜3時間で完了します。
手術の流れ
ステップ1:術前準備
手術前に身体検査、血液検査、画像検査(超音波やCTなど)を実施し、甲状腺の状態や他の併存疾患を確認します。また、抗凝固薬など手術に支障をきたす薬剤は中止するよう指示されます。
ステップ2:麻酔
全身麻酔を施し、手術中は意識がなく痛みも感じません。
ステップ3:切開
外科医は喉仏(アダムズアップル)のすぐ下に横方向の切開を加えます。
ステップ4:甲状腺の確認
首の筋肉を慎重に分離し、甲状腺を露出させます。同時に、甲状腺近くに位置する副甲状腺(カルシウム代謝を調整)を識別し、損傷を防ぐために保護します。
ステップ5:甲状腺の切除
甲状腺全体または必要な部分を切除します。部分切除の場合は、止血用の電気メス(カートリッジ)で血管を閉鎖し、出血を最小限に抑えます。
ステップ6:創部の閉鎖
切開部は縫合糸またはステープラーで閉じ、清潔な包帯で覆います。
ステップ7:術後管理
回復室で血圧・心拍・呼吸状態をモニタリングし、必要に応じて鎮痛薬や抗生物質を投与します。通常、1〜2日で退院可能です。
術後の経過と注意点
術後は声のかすれ、頸部の腫れ、軽い痛みが数週間続くことがありますが、徐々に改善します。また、甲状腺機能を維持するために、甲状腺ホルモン補充薬の服用が必要になることがあります。
主なリスク
出血、感染、副甲状腺の損傷による血中カルシウム低下、声帯麻痺による声のかすれなどが挙げられますが、いずれも適切な手術技術により低率に抑えられます。
