腹部大動脈瘤の治療法とは
治療の種類
腹部大動脈瘤は、破裂リスクを抑えるための非外科的管理と、外科的修復の二つのアプローチがあります。破裂が起きた場合は、外科手術が唯一の選択肢です。
非侵襲的治療
医師は血圧管理、コレステロール低下、禁煙指導、必要に応じてベータブロッカーの処方などで動脈瘤の進行を抑えようとします。
外科的治療
径が5センチメートル以上、または急速に拡大している動脈瘤に対しては手術が推奨されます。主な手術法は次の二つです。
- 開腹手術:腹部を開いて動脈瘤を除去し、人工血管(チューブ)で置換します。
- 血管内手術(EVAR):腹部を切開せず、ステントグラフトという金属メッシュ製のチューブを血管内から目的部位まで導入し、動脈瘤を内部から支えます。
手術選択時の考慮点
血管内手術は侵襲が少ないものの、すべての動脈瘤に適用できるわけではなく、術後の定期的な画像検査が必要です。開腹手術に比べて回復期間は短くなります。
合併症
腹部大動脈瘤の合併症には、動脈解離、血栓による塞栓、心筋梗塞、腎不全、脳卒中、そして大量出血による低血容量性ショックなどがあります。
注意喚起
腹部大動脈瘤は常に破裂のリスクを伴う重篤な疾患です。破裂すると下腹部や背部に激しい痛みが生じ、急激な出血とショックに陥り、治療が遅れると死亡に至ります。破裂した場合の生存率は約40%です。
