パーキンソン病の初期治療としての脳深部刺激(DBS)手術
米国国立神経疾患研究所(NINDS)と食品医薬品局(FDA)は、パーキンソン病の治療薬であるレボドパに代わる手術法として、脳深部刺激(Deep Brain Stimulation、DBS)を承認しました。DBSは、薬剤による副作用を回避し、初期段階のパーキンソン病患者に有効とされています。
機能
胸部に埋め込まれたパルスジェネレーターが電気パルスを生成し、脳内に埋め込まれた電極を通じて信号を送ります。この刺激は、運動制御に関与する黒質(substantia nigra)に届き、パーキンソン病特有の不随意運動を抑制します。
手術手順
手術中は患者は覚醒状態で、外科医が電極を脳内の適切な部位に配置しながらリアルタイムで電気刺激の効果を確認します。これにより、正確な位置決めが可能となります。
効果
フランシス・ウィーバー博士らが実施した研究では、DBSを受けた患者は手術を受けなかった患者に比べ、運動障害がない「オン」時間が平均で4時間以上長くなることが報告されています。
合併症・リスク
CNNヘルスの報道によれば、DBS患者は手術後の合併症リスクが約4倍に上昇します。主な合併症は感染症、神経系障害、うつ病や不安障害などの精神的問題です。
著名な事例
俳優マイケル・J・フォックスは1998年に視床切除術(thalamotomy)を受けました。この手術はDBSと似た効果を持ちますが、不可逆的である点が異なります。
